ニュース
News

ニュース

エフゲニ・ボジャノフ ピアノ・リサイタル2017

リサイタルのプログラムについて

前半は、偉大な作曲家であるベートーヴェンが作曲したソナタの中でも有名な「月光」と「狩」を取り上げます。ちなみに、それらの標題はベートーヴェンが付けたものではありません。この2つのソナタは対照的な音楽の世界を見せてくれる作品です。「月光」は暗く、絶望的な第1楽章から始まり、そして最終楽章では<ピアノソナタ23番「熱情」3楽章>のように情熱的なパッセージで満たされています。その一方で、「狩」は、喜び、幸福、そして春の高揚した気分に満たされています。

前半の締めくくりは、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」です。この作品は、管弦楽のための舞踏詩「ラ・ヴァルス」のピアノ版としてよく知られています。オーケストラ版は不確かなワルツのモチーフで始まります。非常に遠くから、神秘的で、どのように向かって行くのかが決まっておらず…突然高貴なワルツのモチーフが聞こえるのです。それはまるで水が押し寄せてくるようで、時間と共に段々と強くなり、最後のエンディグで粉砕し破壊されるまで続きます。まるで津波のように。
ラヴェルの素晴らしい器楽編成法ですが、一方ピアノ版では、私自身この曲が持つリズミカルな側面をお見せしたいと思います。危険なように聞こえるかもしれませんが、特に冒頭はトッカータ風を基盤に、これを基にウィーン舞踏会のワルツのテーマで流れるように演奏します。

後半は、人間の喜びや悲しみといった、相反する気分を同時に曲に取り入れる能力に優れた作曲家で、私が敬愛するシューベルトの曲を演奏します。シューベルトは長調の調性で悲しみや憂鬱、抑制を表現し、逆に短調の調性で戯れや喜びを表現できる偉大な作曲家です。シューベルト以前は、モーツァルトのみがこれに近いことができ、シューベルト以降はマーラーがこのアイデアを更に発展させましたが、唯一シューベルトだけがこの魔法の本質を強く表現できることが見て取れます。シューベルトの最後のピアノソナタである「第21番 変ロ長調」は、多面的なものを表現している最も適した例だと思います。彼が発明した最高に素晴らしい曲、レントラー(ドイツ舞曲)や軍隊行進曲がこの曲の中で聴くことができます。彼のキャラクターの大部分が曲中に描かれており、全ての音符とフレーズと共に私達に感動を与える不朽の名作であることは間違いありません。

エフゲニ・ボジャノフ

ツアースケジュール

2017.09.28(木) 札幌公演

開演 19:00 札幌コンサートホール Kitara
お問合せ オフィス・ワン 011-6128-6969(平日10:30~18:00)
詳細はこちら
チケット 一般発売 6/23(金)

2017.09.29(金) 大阪公演

開演 19:00 いずみホール(大阪)
お問合せ ABCチケットインフォメーション 06-6453-6000
詳細はこちら
チケット 一般発売 5/28(日)

2017.10.03(火) 東京公演

開演 19:00 浜離宮朝日ホール(東京)
お問合せ チケットスペース 03-3234-9999(月~土 10:00~12:00/13:00~18:00)
詳細はこちら
チケット 一般発売 5/29(月)

2017.10.04(水) 名古屋公演

開演 18:45 三井住友海上しらかわホール(名古屋)
お問合せ 東海テレビ放送 事業部 052-954-1107(平日 10:00~18:00)
詳細はこちら
チケット 好評発売中!

2017.10.05(木) 鎌倉公演

開演 19:00 鎌倉芸術館 小ホール
お問合せ 茅ヶ崎市楽友協会 0467-82-3744
クリスタル・アーツ 03-6434-7997(平日 10:00〜18:00)
詳細はこちら
チケット 一般発売 6/23(金)

トップへ戻る